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紫微斗数の早子時と夜子時の違い|生年月日欄を間違えると命宮主星が 84% 変わる
深夜生まれの命盤作成でいちばん迷うのが「早子時か、夜子時か」です。ただ、実際に盤を狂わせるのはその選択肢そのものではありません。一緒に入力する生年月日の欄のほうです。
この記事では実際に計算した数字で説明します。間違えたときに盤がどれだけ変わるのか、なぜ間違えても気づけないのか、そして日またぎ・月またぎ・年またぎの三つの境界でどう入力すればいいのか。
先に結論:このサイトでの入力方法
子時は深夜 23:00 から翌 01:00 までをまたぐため、二つに分かれます。
| 生まれた時計の時刻 | 時辰欄で選ぶもの | 生年月日欄に入れる日付 |
|---|---|---|
| 23:00–00:00 | 夜子時 | その日(23 時を指していた日) |
| 00:00–01:00 | 早子時 | その日(0 時を回った側の日) |
当たり前に見えますが、ここが最もよく間違えられます。どちらの欄も、実際の時計の表示どおりに入力してください。自分で換算しないのがコツです。
例:6 月 15 日の夜 23:30 生まれの場合。
- 正しい入力 — 生年月日は 6/15、時辰は 夜子時
- よくある間違い — 「もう翌日みたいなものだから」と生年月日を 6/16 にして、時辰は夜子時
日付の繰り上がりはシステム側が処理します。利用者が先回りして直す必要はありません。先回りするとどうなるかを、次の節で実際の数字で示します。
なぜ間違うのか:夜子時は日柱がひとりでに繰り上がる
紫微斗数の命盤を作るには、まず四柱(年・月・日・時)を決めます。夜子時の特殊なところは、日柱が翌日として計算される点です。
これはこのサイト独自の決まりではなく、斗数の排盤で広く使われている扱いです。子時は一日の始まりであり、23:00 を過ぎた時点ですでに次の日柱に入っている、という考え方によります。
1990 年 6 月 15 日で、隣り合う四つの時辰を実際に計算するとこうなります。
| 出生時刻 | 四柱 |
|---|---|
| 6/15 亥時(22:00–23:00) | 庚午 壬午 辛亥 己亥 |
| 6/15 夜子時(23:00–00:00) | 庚午 壬午 壬子 庚子 |
| 6/16 早子時(00:00–01:00) | 庚午 壬午 壬子 庚子 |
| 6/16 丑時(01:00–03:00) | 庚午 壬午 壬子 辛丑 |
三列目の日柱を見てください。6/15 の亥時まではまだ辛亥日ですが、23:00 を過ぎた瞬間に壬子日へ移ります。そして壬子は 6 月 16 日の日柱です。
つまり「6/15 の夜子時」と「6/16 の早子時」は四柱がまったく同じになります。もともと同じ一晩、同じ子時の前半と後半なのですから当然です。
利用者がすべきことは一つだけ。時計どおりに入力して、繰り上げはシステムに任せる。自分で一度繰り上げてからシステムがもう一度繰り上げると、二日先まで飛んでしまいます。
間違えるとどうなるか:命宮は動かないのに、坐る星が入れ替わる
この間違いが厄介なのは、気づけるほど大きく崩れてくれないところです。
1970 年から 2005 年までの命盤を実際に一巡り計算しました(三年ごとに十二か月ぶん、計 144 組)。「正しく入力した盤」と「夜子時を翌日として入力した盤」を比べます。
| 比較した項目 | 一致しなかった割合 |
|---|---|
| 命宮の地支(命宮がどの格にあるか) | 3% |
| 命宮の主星(命宮に何が坐るか) | 84% |
命宮の位置はほとんど変わりません。ですから盤を開いても「命宮は寅」のまま寅にあり、おかしいとは思いません。ところがその格に坐っている星は、八割強の確率で別物になります。
実際の三例です。
| 出生時刻 | 正しい入力での命宮 | 翌日として入力した命宮 |
|---|---|---|
| 1970/01/15 23:30 | 丑宮 · 武曲貪狼 | 丑宮 · 天同巨門 |
| 1970/02/15 23:30 | 寅宮 · 七殺 | 寅宮 · 空宮 |
| 1970/03/15 23:30 | 卯宮 · 太陰 | 卯宮 · 紫微貪狼 |
武曲貪狼と天同巨門はまったく違う人物像です。七殺が坐るのと、空宮で対宮から星を借りるのとでは、読み方そのものが変わります。それでいて二枚の盤は見た目の「命宮の位置」が同じなので、疑う手がかりがありません。
もし以前に作った盤を見て「なんとなく自分っぽくない」と感じたことがあり、しかも深夜生まれであれば、まず生年月日欄に一日足していないかを確認してください。
三つの境界ケース
一、日またぎ(いちばん多い)
前述のとおりです。時計どおりに入力し、繰り上げはシステムに任せます。6/15 23:30 なら 6/15 と入れます。
二、月またぎ
月末の夜子時は翌月に入りますが、月柱は必ずしも変わりません。
1990 年 6 月 30 日の実計算です。
| 出生時刻 | 四柱 |
|---|---|
| 6/30 亥時 | 庚午 壬午 丙寅 己亥 |
| 6/30 夜子時 | 庚午 壬午 丁卯 庚子 |
| 7/1 早子時 | 庚午 壬午 丁卯 庚子 |
日柱は丙寅から丁卯へ一日繰り上がりましたが、月柱はどれも壬午のままです。
斗数の月柱は節気で区切られ、新暦の月初・月末では区切られないためです。6 月 30 日と 7 月 1 日は節気のうえでまだ同じ月に入っています。
実際の意味としては、月末生まれの人が「月をまたぐと月柱ごと変わってしまうのでは」と心配する必要はない、ということです。入力方法は普段どおりで構いません。
三、年またぎ(いちばん直感に反する)
12 月 31 日の夜子時は翌年 1 月 1 日に入ります。年柱も変わると思われがちですが、変わりません。
1990 年 12 月 31 日の実計算です。
| 出生時刻 | 四柱 |
|---|---|
| 1990/12/31 亥時 | 庚午 戊子 庚午 丁亥 |
| 1990/12/31 夜子時 | 庚午 戊子 辛未 戊子 |
| 1991/01/01 早子時 | 庚午 戊子 辛未 戊子 |
日柱は庚午から辛未へ進みましたが、年柱はどれも庚午、つまり 1990 年のままです。
斗数の年柱は旧暦の年で数え、新暦の年では数えないからです。1991 年の旧正月は 2 月ですので、新暦 1 月 1 日は斗数のうえではまだ庚午年に属します。
年またぎの深夜に生まれた人も、生年月日欄には実際の新暦の日付をそのまま入れれば大丈夫です。年が変わるかどうかを気にする必要はありません。旧暦の年がまだ変わっていないことは、システム側が知っています。
真太陽時とどう絡むか
出生時刻が 23:00、00:00、01:00 といった境界に近い場合、真太陽時の補正で別の区分に押し出されることがあります。
真太陽時は二つのずれを直します。経度差(住んでいる場所の経度と標準時の基準経線とのずれ)と、均時差(地球の公転軌道に由来し、季節によって動くずれ)です。
日本の標準時は東経 135 度(明石)を基準にしています。日本は東西に長いため、この差は台湾などより大きく出ます。このサイトの計算で日本の主要都市を一年ぶん回すと、補正幅はこうなります。
| 都市 | 経度 | 経度差 | 通年の補正幅 |
|---|---|---|---|
| 札幌 | 141.35 | +25.4 分 | +11 ~ +42 分 |
| 東京 | 139.69 | +18.8 分 | +4 ~ +35 分 |
| 名古屋 | 136.91 | +7.6 分 | −7 ~ +24 分 |
| 大阪 | 135.50 | +2.0 分 | −13 ~ +18 分 |
| 福岡 | 130.42 | −18.3 分 | −33 ~ −2 分 |
| 那覇 | 127.68 | −29.3 分 | −44 ~ −13 分 |
札幌と那覇では、同じ時計の時刻でも真太陽時が最大で 1 時間 25 分 ずれます。これは時辰でいえば二格ぶんに近い幅です。
子時の境界に対する実際の影響を二例で示します。
- 札幌で 11 月に生まれ、時計の時刻が 23:50 だった場合。その季節の補正はおよそ +40 分なので、真太陽時では翌日の 00:30 になります。夜子時の範囲から早子時へ移ります。
- 那覇で 2 月に生まれ、時計の時刻が 00:20 だった場合。補正はおよそ −43 分なので、真太陽時では前日の 23:37 になります。早子時から夜子時へ移ります。
扱い方の原則です。
- まず時計の時刻で入力します。それだけが確実な事実だからです
- 時刻が境界の前後 45 分以内に入っている場合(東日本なら 23:00 手前、西日本なら 00:00 過ぎが特に該当します)、真太陽時補正を有効にして区分が変わるか確認します
- 両方で一度ずつ作成し、どちらが自分らしいか見比べます。違いは命宮の周辺に集まるので、比べれば分かります
真太陽時の詳しい説明は〈真太陽時とは〉にあります。
流派の違いについて、このサイトの立場
早子時と夜子時の扱いは命理の世界でも議論があり、争点は主に二つです。
一つ目は、夜子時の日柱が変わるかどうか。このサイトは「変わる」を採用しています。23:00 以降は日柱が繰り上がるという扱いで、多くの排盤ツールと同じです。夜子時は日柱が変わらず時柱だけが変わる、とする立場もあり、そちらで作った盤はこのサイトの結果と異なります。
二つ目は、早子時と夜子時を分けるかどうか。単に「子時」とだけ置いて細分しないシステムもありますが、それはどちらかの扱いをあらかじめ選んでしまっているのと同じです。このサイトが区別を求めるのは、この二つの区間で日柱が実際に異なるからで、まとめてしまうと選ぶ権利を利用者から取り上げることになります。
中国語の資料では夜子時を「晩子時」と書くことがありますが、指しているのは同じ 23:00–00:00 の区間です。呼び名が違うだけです。
どの流派が正しいかを主張するつもりはありません。ただ、このツールがどの流儀で計算しているかは知っておいてください。他所で作った盤と見比べたときに、違いがどこから来たのか分かるようになります。このサイトの排盤ルール全体については〈中州派と sǹg-miā の排盤ルール〉をご覧ください。
作成したあとのセルフチェック
深夜生まれの方は、盤ができたら次の三つを確認してください。
第一に、生年月日欄を見ます。入れたのが「23 時を指していた日」であって、翌日ではないことを確かめます。いちばん間違えやすく、いちばん簡単に確かめられる箇所です。
第二に、四柱と照合します。表示された日柱が、想定した日と合っているかを見ます。6/15 の夜子時で入力したなら、日柱は 6/16 のもの(壬子)が表示されます。これは正常な繰り上がりであって、計算違いではありません。
第三に、早子時と夜子時だけを入れ替えてもう一度作ります。二枚を並べると、違いは命宮とその周辺に集まります。命宮の主星がより自分らしいほうが、たいていは正しいほうです。
この三つ目はやる価値があります。命理の知識がなくても判断できるからです。自分がどういう人間かは、誰よりも本人が分かっています。武曲貪狼と天同巨門では性格の描写がまるで違うので、並べれば見当がつきます。
まとめ
早子時と夜子時の選択そのものは難しくありません。難しいのは、生年月日欄も一緒に合わせる必要があると誰も教えてくれない点です。二つの欄とも時計どおりに入力し、繰り上げはシステムに任せれば間違えません。
深夜生まれの盤をすでに作ったことがあって、どこか噛み合わない感じが続いているなら、生年月日欄をもう一度見てください。八割強の確率で、原因はそこにあります。
よくある質問
- 早子時と夜子時はどう違いますか?
- このサイトのフォームは時計の時刻で区切ります。夜子時は 23:00–00:00、早子時は 00:00–01:00 です。時辰を選び違えると命宮が別の格に入ることがあります。
- 中国語の資料にある「晩子時」とは何ですか?
- このサイトの夜子時(23:00–00:00)と同じ区間を指します。呼び名が違うだけです。フォームの表記は早子時・夜子時で統一しています。
- 深夜のどちらの区間で生まれたか分からない場合は?
- まず最も信頼できる実際の時計の時刻に忠実に入力し、対応する選択肢を選んでください。境界に近い場合は真太陽時補正を補助として使えます。推測で選ばないことが大切です。