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太陰星が夫妻宮にある場合:月が守る穏やかな結婚と、満ち欠け
「夫妻宮に太陰?いいですね、相手は優しくて家庭的ですよ」
そう言われたことがあるかもしれません。そしてそれはたいてい当たっています。太陰星は古書が定めた「妻宿」、つまり妻、母、女性のエネルギーを象徴する星です。婚姻を司る宮に戻るということは、本拠地で試合をするようなものです。十四主星で「夫妻宮に入って最も良い星」を選ぶなら、太陰はいつも上位三つに入ります。
ただし月には満ち欠けがあります。廟旺の太陰は安らぎの場所ですが、落陥の太陰は、会える時間が少なく、思いを内に抱え込む別の物語になり得ます。同じ星でも明るさが違えば脚本はまるで別物です。ですからこの記事の最初の仕事は、明るさの見方をお伝えすることです。(自分の夫妻宮の太陰が明るいかどうかまだ分からない方は、先に無料で命盤を作成して一目確認してください。)
太陰とはどんな星か
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 五行 | 陰水 |
| 星系 | 中天主星 |
| 化気 | 富 |
| 別称 | 田宅主、母星、妻宿、甲級桃花星 |
| 主な職掌 | 田宅、財、家庭、女性の親縁、感情 |
| 核心的特質 | 温和で内に収める、細やかで敏感、家庭を重んじる、歩みがやや遅い、外は静かで内は動く |
| 四化 | 丁干で化禄、戊干で化権、庚干と癸干で化科、乙干で化忌 |
覚えておきたいのは外静内動の四字です。太陰は表面こそ静かで穏やかですが、内側は環境の変化に対して驚くほど鋭敏です。これが夫妻宮に入ると、この関係の水面はいつも静かでいながら、水面下の感情の流れは想像の十倍豊かだということになります。場の空気を読める人だけが、太陰型の伴侶を受け止められます。
最初の一歩はいつも明るさを見ること
太陰は夜の星なので、夜の宮にいることを好みます。ざっくりした覚え方はこうです。申・酉・戌・亥・子・丑は旺地、寅・卯・辰・巳・午・未は弱陥。太陰の夫妻宮を見るときは、まず明るさ、次に組み合わせ。この順序は入れ替えられません。
太陰が夫妻宮にあるとき、先に知っておくべき三つのこと
一つめ:月には三つの相がある
| 層 | 条件 | 結婚がどう見えるか |
|---|---|---|
| 満月の福 | 太陰が廟旺で吉と会する | 伴侶は優しく細やか、家庭的で家計にも明るい。絵に描いたような内助の脚本 |
| 弦月の常 | 平勢で煞が少ない | 感情は穏やかだが控えめ。愛情は胸の内にあり、ときに相手が掴みにくく感じる |
| 晦月の課題 | 陥地で煞や忌と会する | 伴侶が思いを抱え込み、感情の浮き沈みが読みにくい。あるいは会える時間が少なく、関係が漂う |
二つめ:太陰の愛は細部に宿る
太陰型の伴侶はあまり「愛している」と言いません。その人の愛はこういう形をしています。あなたが何気なく胃の調子が悪いと言えば、翌日の食卓にお粥が出る。残業の夜には、家にいつも明かりが一つ残っている。
ただし同じ性質の裏側はこうです。その人は不満も口にしません。太陰の感情は蓄積型です。言い争いもせず、騒ぎもせず、静かに覚えていて、ある日ふと、こちらを見る目が冷たくなっていることに気づきます。ですから太陰の夫妻宮を保つ第一の心得は、相手が静かになったときこそ「どうした?」と尋ねるときだ、というものです。待たないでください。
三つめ:あなた自身は巨門です。ここがこの記事で最も重要な部分
命宮は頭脳です。伴侶にどう接するかは、あなたの人格の一部です。そして星盤の構造はここに一つ重要な事実を隠しています。夫妻宮に太陰が坐る人は、命宮に必ず巨門星があります。盤を照らし合わせれば、逃げようがありません。
| 夫妻宮の太陰 | あなたの命宮 |
|---|---|
| 太陰の独坐(卯辰酉戌) | 巨門の独坐 |
| 太陰の独坐(巳亥) | 天同巨門の同宮(丑未) |
| 天同太陰(子午) | 太陽巨門の同宮(寅申) |
| 天機太陰(寅申) | 巨門の独坐(辰戌) |
| 太陽太陰(丑未) | 天機巨門の同宮(卯酉) |
巨門が命宮にあるあなたは、思考が深く、観察が細かく、言葉に鋭さがあり、何事も突き止めずにいられません。この構造を広げると、太陰の夫妻宮の全体像がようやく揃います。
相手があなたを受け止められるのは、構造からの贈り物です。あなたは問題をとことん問い詰め、直截に話し、「さっきのあの言葉はどういう意味だったのか」と胸の内で回し続けます。ところが太陰の伴侶は言葉を奪い合わず、対決もしません。鋭い問いを投げても、たいていは静かに最後まで聞き、「うん、あなたならそう思うよね」の一言で棘を受け取ってしまいます。問い詰めずにいられない人が最も必要としているのは、身構えず、撃ち返してこない出口です。
あなたの追及は、この関係の最大の変数です。「相手には言っていないことがある気がする」。そう感じるのは自然なことで、追及することは巨門の初期設定だからです。ただし覚えておいてください。太陰の控えめさは天性であって、隠しごとではありません。相手の「言わないこと」を「やましいこと」と取ることが、この配置で最もよくある自傷です。ほかに並ぶものがないほどよくあります。
あなたは口を使い、相手は沈黙を使います。言い争いになるとあなたはますます言葉を重ね、相手はますます奥へ引きます。この循環を知っていれば、三言目の前にブレーキを踏めます。
一文にまとめます。太陰の夫妻宮の課題は、半分が相手の満ち欠けにあり、もう半分はあなた自身の口と、考えすぎる心にあります。
太陰の位置が違えば、脚本もかなり違う
| 夫妻宮の位置 | 組み合わせ | 明るさ | 一行の要約 |
|---|---|---|---|
| 子 | 天同太陰の同宮 | 廟旺 | 教科書的に良い配置 |
| 午 | 天同太陰の同宮 | 陥 | 情は濃いが手入れが要る |
| 丑未 | 太陽太陰の同宮 | 明暗が併存 | 伴侶が二人いるよう |
| 寅申 | 天機太陰の同宮 | 申は旺、寅は弱 | 聡明で軽やか、離合が課題 |
| 卯辰巳 | 太陰の独坐 | 陥 | 月が輝きを失い、思いが重くなる |
| 酉戌亥 | 太陰の独坐 | 旺 | 月が輝きを得る。亥宮が頂点 |
天同太陰が子にある場合:人がうらやむ結婚
二つの水星が水の旺じる地で会します。古書がこれに与えた名は美しく、「水澄桂萼」といいます。伴侶は優しく細やかで、容姿も涼やか。一緒にいるだけで情緒が生まれる、いわゆる静かで穏やかな日々の型です。
一つだけ注意を。子は沐浴の地なので、桃花の雑曜と煞星が揃うときは、情の多さに境界を引いてください。吉が多く煞が少ないなら、いまの一文は忘れてくださって構いません。
天同太陰が午にある場合:同じ形でも運びが違う
同じ星の組が午宮へ移ると、二星ともに陥します。感情は変わらず豊かですが、安定度は割り引かれます。伴侶の感情の起伏が大きくなるか、現実が二人の時間をひどく薄く削ります。
この位置の結婚は「自分から手入れする」ものです。放っておけば自然法則どおりに温度が下がります。
太陽太陰が丑未にある場合:伴侶は二面を持つ(良い意味で)
太陽と太陰の同宮は、一方が明るく一方が暗い配置です。この位置の伴侶は、性格に切り替えのスイッチを備えています。外では明るく大らかで、よく笑い、よく話す。扉を閉じれば細やかで敏感、思いを綿密に巡らせる。
長く一緒にいると「この人は外向的なのか内向的なのか」とつぶやくことになります。答えはどちらもです。この切り替えを受け入れることが、そのまま日月同宮の本質を受け止めることになります。丑宮では月がより力を持ち、未宮では太陽がより力を持ちます。伴侶の表に出る人格がどちらへ寄るかは、ここで見ます。
天機太陰が寅申にある場合:聡明、ただし会える時間は少ない
天機の軽やかさに太陰の細やかさが加わります。伴侶は聡明で反応が速く、趣味もよく、話していて退屈しません。
ただし機陰の組み合わせには「駅馬」の体質が備わっています。赴任、異動、別居、生活の変動が多くなります。この組み合わせの結婚の課題は一語です。距離。会える時間が少ないときは、感情の口座に意識して預け入れる必要があります。定期的なビデオ通話だけでは足りません。中身のある時間が要ります。申宮では太陰が旺に向かうため、構造としては寅宮より優れます。
太陰の独坐:六つの位置、二つの世界
陥地(卯・辰・巳)— 月が輝きを失う
伴侶は思いを抱え込みがちで、感情の浮き沈みが読みにくく、あるいは結婚後に家のことで苦労します。古書は男命について「太陰が陥宮なら、妻賢の論をなさず」と述べます。ここは誤読されやすいので注意してください。妻が賢くないという意味ではなく、妻が苦労して生きるという意味です。結婚の幸福感は、あなたが自分から補う必要があります。対宮から天同(卯)、太陽(辰)、天機(巳)が照らし入るので、吉星が多ければ補えます。
旺地(酉・戌・亥)— 月が輝きを得る
伴侶は優しく慎ましく、家を保ち、財を運びます。太陰の化気である「富」がここで現実になります。特に亥宮の月朗天門は太陰が最も好む位置です。伴侶の資質が高く、結婚が実質的な恵みをもたらす、十四主星の夫妻宮でも最上級の配置の一つです。男命は妻を迎えて助けを得、女命は夫を得て優しさを受けます。旺地の太陰は誰にとっても良い知らせです。
四化:同じ月でも、年干が違えば光と影が違う
丁年生まれ — 太陰化禄、情と財の両取り
財星が化禄します。伴侶が財を運び、家計に明るく、結婚後に家の地力が目に見えて厚くなります。控えめな愛に出口ができ、表現が柔らかく大らかになります。太陰は田宅を主るので、この配置には「結婚後に住まいを持つ」という筋書きがよく現れます。
戊年生まれ — 太陰化権、優しい人がリモコンを持つ
伴侶は外は柔らかく内は硬く、家の大小の事柄は実のところ相手が方向を決めています。声を荒らげることも騒ぐこともなく、笑いながら決まっていきます。廟旺なら有能な連れ合いです。陥地では「感情による主導」に注意してください。不機嫌を口にせず、低い気圧で家じゅうを従わせる形です。
庚年・癸年生まれ — 太陰化科、伴侶があなたの看板になる
伴侶は品があり、評判がよく、どこへでも連れて行けます。古書にはもう一つ隠し要素があり、「蟾宮折桂」といいます。太陰が文昌または文曲とともに夫妻宮に入り、しかも廟旺で、事業の宮も吉であれば、連れ合いがそのままあなたの貴人になります。配偶者によって貴を得て、文によって名を顕す、という形です。化科は平穏も主るので、感情のもつれはもともと少なくなります。
乙年生まれ — 太陰化忌、月が曇る
伴侶は感じやすく思い悩みやすくなり、細部にとらわれて内側の消耗が目立ちます。太陰は女性の親縁を主るので、化忌のときは義母との関係といった課題も表に出てきます。陥地で化忌すれば、会える時間の少なさがいっそう重くなります。
解き方として、多くの人が思いつかないものを一つ挙げます。家を心地よくすることです。太陰は田宅の主なので、住まいの質は太陰化忌の結婚に対して想像以上に効きます。採光、清潔さ、心地よいソファ。深夜の長い話し合いを十回やるより効きます。もちろん、相手が落ち込んでいるときはまず寄り添い、理屈は後にする。この基本も省けません。
煞星と吉星
煞星が来たとき
| 煞星 | 何が起きるか |
|---|---|
| 擎羊・陀羅 | 古書の警句に「人離れ財散ず」とあります。感情と金銭の課題が連動し、陥地では特に当たります |
| 火星・鈴星 | 細やかさが過敏に変わり、伴侶は怒りやすく宥めにくくなります |
| 地空・地劫 | 与えても返ってこない空虚感が生まれ、住まいを持つ縁も弱くなります |
| 化忌の沖照 | 対宮から化忌が沖き、静かだった水面が波立ちます |
吉星が来たとき
- 文昌・文曲 — 太陰の最良の相棒です。伴侶に才があり、蟾宮折桂を組めることもあります
- 左輔・右弼 — 実家も婚家も力になってくれます
- 天魁・天鉞 — 伴侶の出自がよく、引き上げてくれる人に恵まれます。ついでに一つ誤解を解いておくと、「貴人星が夫妻宮に入ると再婚しやすい」は誤伝です。昌曲魁鉞が夫妻宮に入るのは配偶者の条件が良いことを主るのであって、婚姻の破綻を主るのではありません。魁鉞を見たら、まず自分を祝ってください
- 禄存 — 太陰の財の性質と重なり、伴侶は財を集める型になります
男命と女命で脚本は変わる
男命:妻宿が本拠地に戻る、この配置はあなたのためにある
太陰は妻宿なので、男命ではここがとりわけよく当たります。相手に求めるものははっきりしています。優しく、細やかで、家庭的な人。いわゆる強い女性の型とは、かえって噛み合いにくくなります。
廟旺で吉と会すれば、妻は慎ましく、財を運び、家運を盛んにします。古書はこれを「妻によって福を得る」と言います。陥地であれば、妻は苦労が多く思い悩みやすく、体もあまり丈夫でないことがあるので、あなたが補う必要があります。もう一度書きます。「妻賢の論をなさず」であって「妻が賢くない」ではありません。古書を誤読して家で勝手な想像をしないでください。
女命:夫は優しい。ただし家の「陽」はあなたかもしれない
夫は穏やかで学識があり、感受性が豊かで、家庭的な度合いが高い。ここまでが長所の束です。
ただし太陰の陰柔な面が夫に現れると、決断力と野心は相対的に穏やかになりがちです。廟旺なら気になりませんが、陥地では、家のなかで比較的「陽」の側にいるのはあなたになるかもしれません。家庭内の役割分担が伝統的な型とは逆になります。
これは良し悪しの話ではありません。配置を受け入れるほうが、配置と戦うよりずっと楽です。そして正直なところ、家をきちんと守ってくれる優しい夫は、現代では希少な資源です。
太陰の夫妻宮へ贈る五つの本音
- 言葉にされなかったことを読む。太陰の必要はすべて細部にあります。相手が急に静かになったら、そのときが尋ねるときです。待たないでください
- 家の質を関係への投資と考える。太陰は田宅の主です。気に入った家に移ることは、豪華な食事十回に勝ります
- 月に満ち欠けがあるように、感情の周期に余地を与える。落ち込んでいるときに問い詰めず寄り添うことが、太陰に対する最上級の優しさです
- 陥地の配置なら、会う時間を自分から作る。機陰の離合も、陥地の漂う感じも、意識して用意した時間で相殺するしかありません
- 「富」の化気を活かす。夫婦で家計を組み立て、住まいを持つことは、星の性質に沿った隠れた加点です
よくある質問
太陰が夫妻宮にあると、相手は優しいということですか?
大まかには当たっています。太陰は温和と細やかさを主るので、男命でも女命でも、粗暴な伴侶に当たる確率は低くなります。ただし優しさにも質の差があります。廟旺なら行き届いた思いやりですが、陥地では感じやすさや思い悩みに傾くことがあります。優しさはどちらにもありますが、受け取るのが暖流なのか暗流なのかが違います。
男性で夫妻宮の太陰が落陥だと、結婚はうまくいかないのですか?
決まって悪いわけではなく、期待を調整する必要があるということです。「妻賢の論をなさず」の本当の意味は、陥地の太陰の妻自身が苦労して生きる、つまり働きづめで思い悩み、体もあまり丈夫でないことがある、ということです。結婚の幸福感はあなたが自分から補うものであって、世話されるのを待つものではありません。吉星と会する場合や、大限が旺地へ移る場合には、十分に転じる余地があります。
太陰化忌が夫妻宮にある場合はどうすればいいですか?
太陰化忌の破壊力は「柔らかい」ものです。爆発せず、こもります。具体的な手当てが三つあります。一つ、相手が落ち込んでいるときはまず寄り添い、理屈は後にすること。二つ、住まいの質に本気で投資すること(これは過小評価されすぎています)。三つ、義母をはじめとする年上の女性をめぐる課題には、先に境界を引いておくこと。この三つができていれば、太陰化忌の結婚でも十分に良いものになります。
夫妻宮に天魁・天鉞があると再婚しやすいと聞きましたが本当ですか?
事実ではありません。広く流布している誤読です。昌曲魁鉞は貴人の星で、夫妻宮に入れば配偶者の条件が良く、婚姻に助けがあることを主ります。破綻を主るのではありません。再婚と言われるようになったのは、「桃花の雑曜が煞に逢う」場合の判断を取り違えて当てはめたためです。夫妻宮に魁鉞を見たときの正しい反応は、自分を祝うことです。